素晴らしい秋空、心までが透明感のある青色に、染まる感じです。。。

以前お若い女性たちが、お会いする度に「角出し」結びで、美しく背面化粧されていました。理由を伺うと、「好きな結び!」ということでした。リサイクル品の昼夜帯でしたが、古さを漂わせずいつも清潔感のある帯で、結んでいらした! 記憶は死なず、嬉々ときものを楽しむ姿は、今も私の心に鮮明に生きている!

「角出し」という帯結びに、色香をお感じになられる方も多いと思います。角の高さについての、ご質問をお受け致しました。旧ブログは今は公開しておりませんので、新ブログで再度投稿させて頂きます。

 

日本画のなかの、「角出し」_f0205317_6553145.jpg
 

 

上村松園さんの「待月」、うちわを持ち、月のお出ましを待つている女性の、しなやかで美しく上品な姿に、釘づけ。。。柔らかい素材の帯でしょうか。 角の長い「角出し」は、やさしさが感じられます。

上村松園さんは、京都下京に生まれ育ち、明治・大正昭和の時代をご存じの方です。

「角出し」は、関東と関西とは結び方は同じですが、表情に違が。。。

関東は、 
関西は、 やさしさ

そして、「角出し」の角の結ぶ位置にも理由があるそうで、

歳を重ねた人は、 角は低く
お若い人には、  角は高く

先人たちの、感性や美意識はすばらしいです!!

 

美しい着姿に会いたくなると、私は「日本画」の世界を訪れます。着物の後ろ姿に、えもいわれぬ魅力を感じことが、しばしば。。。

見えない所にも、気を配すきもの文化! 時代は違えど、今も私たちは、見えない背面(背中)を美しくみせるために、帯に一生懸命にお化粧をしています。「背面化粧」という言葉が、大好きです!

少し加筆させて頂きました。

皆様に、とってよい一日でありますように。。。