今朝は雨も風もない穏やかな週末です。

ふと思ったのは、暑くなってくると、母が、布団の綿を打ち直しに出し、皮も綺麗にして、戻ってきた綿を布団皮に入れて仕上げる。そして、家族のゆかたを縫うことも年中行事でした。今思えば、大家族でクーラーのない時代に、家事も電化されおらず、大変だった思う。その様なお母さんの背中を見て育った方が、沢山いらっしゃると思います。

さて、お話は「ゆかた話」です。

昔の浴衣は、今日のような「おしゃれ着」ではありませんでした。 登場したのは平安時代で、湯帷子(ゆかたびら)で貴族様が入浴の際にまとわていたものでした。

安土時代に浴衣は、湯上り着や寝間着へと、素材も麻からが木綿に変わっていった。

江戸中期には下着だったゆかたが、街着としてまとう人がふえた。

江戸後期からはお風呂屋の普及で、庶民にも広がった。また、天保の改革で贅沢品は、禁止。絹素材のきものがまとえなくなり、安価な木綿素材のゆかたが、普及した。

明治時代は、木綿素材は暑い夏には最適で、さらに大量生産出来るようになり、庶民の需要が増大した。

夏にまとうおしゃれ着(外出着)として、定着していったようです。

 

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現代は、夏祭り・花火大会などでは、ゆかた姿が多く、経済的な夏のおしゃれ着として愛されていました。が、昨年来のコロナ禍で、夏の風物詩「ゆかた」は、出番を失いつつある。一日も早く安心して、ゆかたをまとえる夏の到来を、願います。。。