夏至/初候/ 「うつぼ草枯れる」6月21日~25日

うつぼ草はシソ科の多年草。紫色の小さな花が、ぎっしり寄り集り、花穂が立ったまま枯れるので、夏枯草とも呼ばれる。利尿や消炎などに使われる薬草です。

 

 

 

「なつかしき 春の形見か うつぼ草 夏の花かや 紫にして」

 

与謝野晶子さんのお歌は、どれも好きです! 与謝野鉄幹さんとの間で13回の妊娠、無事に出産されたのは、六男六女の12人だそうです。きものがお好きのようですね。 拝見させて頂くお写真は美しく、生活感は漂っておりません。 素晴らしいです!

 

与謝野さんは、髙島屋の呉服催事「百選会」の 顧問をされていて、流行色の命名や、百選会の「きもの」 に対して詩歌を詠まれていました。

詩歌には百選会テーマや色の他に、着物の女性や染色職人、時代背景などあったそうです。

昭和11年(1936)年には、与謝野さんの創作色の中から、「木の間緑」「濱撫子」「花あふひ」「夕波納戸」「月の出色」の五色が採用されました。難しくないやさしい日本語が、うれしいです。

 

最後に、昔教科書に載っていた忘れられない短歌!

海恋し潮の遠鳴りかぞえては少女となりし父母の家」

海のかすかな音がきこえてそう。。。