ボロ着ても帯は錦と伝え聞く

難儀に勝てと教えしことか

 

 

 

 

 

 病弱だった20歳頃の笹島先生は、お母様のお嫁入り際の丸帯を

コートにしてまとうことを許されて、織物状態に戻したそうです。

 村の物知りの知人が

「帯を切ると寿命が縮むって、ハサミは入れない方がよい。」

その言葉が先生の脳裏から消えず、なぜだろう? と思い続けら

れた。

 

その後、人生の転機が訪れ、先生は舞台衣装の世界に入られた!

奇しくも、神社の骨董市で、出会った不思議な帯とのえにし

諸々のご体験から、

 「帯は魂!」 と思われるようになられた。

 

先人のいい伝える言葉の意味も徐々に納得されて、

「ボロを着ても」は、苦しい環境や心境のなかあっても、と

「錦を巻く」は正しい心を持つこと、強い精神で生きること

と、ご理解されたそうです。。。

 

前出の丸帯は、帯に仕立て直されて、先生の衣装箱で、お眠!

そんな素敵なお話がご紹介されています。。。

 

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衣香(KINUKA) 糸賀文音