心温まるコンサートを拝聴した帰り道に、面識のないご婦人から、お声掛けて頂きました。きものをまとっていた私に、ご自分のきものに対する思いの丈を、打ち明けてくださった。

きものには、「まとう楽しみ!」「眺める楽しみ!「買う楽しみ!」などがあります。そして、きものの背景にある、親に作ってもらったもの、自分で働いて作ったもの、家族の歴史を持つものなど、さまざまな思いが混在しています。昔から貴重品(大切な宝)として扱っかわれてきた側面が、今も残っているように思えます。

 

 

 

 

前出のご婦人は、お若い頃にお母様が「結城紬」をくださるとおしゃった際に、昔の結城紬は、ごわついていたので、「大島紬」をご所望されたそうです。大島紬は温かくなくて、後年リレーされる方もないので、きものの上にまとう半コートに、仕立て直されたそうです。

大島に、はさみを入れる時、ご本人も、周りの方々も、耳をふさいたそうです! 熟慮の結果の判断だったそうですが、偲び難い思い出とおしゃっていました。

いつもはきものでお過ごしだそうですが、当日は趣味の良い上品な洋服に、ヒールの高い靴で背筋がピーンとされていました。ヒールの低い靴には興味ない、と笑っていらした八十路半ばの女性でした。お顔にシミ・シワなどが点在しておりませんでしたよ(凄~い!)

不思議、最近の私が出会う心豊かで素敵な女性たちは、「八十路半ば」が多いです。これって、私に反省を促す、神様の御心なのでしょうか(笑)

 

自分らしく生きたい私にとって、賢いお知恵が、ありがたく、うれしい昼下がりでした!