LIXIL出版の「背守り」 子どもの魔よけという本を車中で読んでおりました。冒頭にはこんなことが記されています。

 

 

子供の背中につけた魔よけのお守りのこと。大人の着物の背中に縫い目があり、この縫い目に霊力が宿り、背後から忍び寄る魔を防ぐとされていた。ところが、身幅が狭い一つ身の子供の着物には背縫いがない。そこでわざわざ縫い目を施して、魔よけとする風習が生まれた。

日常生活にきものをまとっていた昭和戦前まで、全国で見られた「背守り」。

・着物に込められた母の心配り
・貧しさから生まれた祈り

わが子を守り抜く愛情は、深く、あたたかく、凄いです!

 

 

車中のさわやかな空間に釘付け、二人の幼い男の子とお母様がいらっしゃいました。お水がほしいとひとりのお子様、すると、予想だもしない展開が。。。

 

お母様はペットボトルのフタを開け、コップに注ぐ振りをされた。3人で美味しそう飲まれた。今度はラーメンをご所望、お子様達の掌にやさしくラーメンをのせた。それはお丼ぶりではなく、カップラーメンのようでした。(笑)
「ラーメン美味しかった?」
とお母様の問いかけに、うれしそうにうなずかれた。それも3人で召し上がっていらした。

 

そんなゲームを静かに、楽しんでいらしゃるご様子は、映画の一コマのようであった! 私の視線に気付かれ微笑まれたお若いお母様。お子様たちを騒がせず、 柔軟に対応されているお姿は、見事な「和顔」でしたよ。

 

ホームはすいていて、お母様は左右にお子達の手をにぎり、3人横並びで、足取り軽く消えていかれました。 (*^_^*)

 

昨今の聞くに堪えない 痛ましい親子の事件、過っての「背守り」の風習、車中で出くわしたほっこり、いろいろな思いが交錯して、悲喜こもごもです。

 

着物だけでなく、Tシャツの背にも「背守り」、あったらいいなぁー。

 

(残しておきたい旧ブログに加筆しております。)